スモークツリー |
スモークツリー |
当園のスモークツリーは、父が実生から選別したものが多く、生産品の多くがオリジナルの
品種といえるものです。
葉は、緑・赤系(銅葉)がほとんどです。毛は、大きく分けて白系・桃系・赤系となります。
スモークツリーは、切花でも生け花の花材に使われるなど煙りのような、綿菓子のような「ふわ
ふわ」の毛が特徴です。
これは花後、茎と花をつなぐ花柄(花梗)が開花後細い糸状になり多数枝別れしながら伸びる
ものです。伸びた花梗が煙のように見えることからスモークツリーという名が付けられました。
日本では花としての利用が多いのですが、ヨーロッパでは赤・紫・グリーン・黄色など豊富な葉
色と紅葉が美しい事から庭園樹木として人気が高い植物です。
スモークツリーは雄雌種が別で、雄樹は花粉樹としての役割があり、米粒の半分位の花が一杯
に咲きます。ただし、毛は出ません。
下の写真のようなスモーク(綿菓子)のような毛を楽しみたい方は、5月下旬~6月末までの間
に開花樹の購入をお勧めします。
出荷準備の整った商品
ピンク系 赤系・紫系
スモークツリーの管理について |
Q1 スモークツリーの潅水の仕方? |
A. 花が咲いて毛が出始めますと、鉢植えの場合非常に乾きますので、その日の気温・湿度
によって3回・4回と水を与えて下さい。1回では、足りません。
Q2 スモークツリーの剪定はいつが良いですか? |
A. 春、花芽が動き出して、十分に毛を楽しまれた株であるならば、毛が枯れた直後が
一番良いと思われます。
余談になりますが、毛の枯れた状態が好きといわれる方もおいでになります。
十分な潅水と肥料で大きく育った株でも花芽分化した枝を切ってしまっては、翌春に
花が咲きません。
例えば、庭に植えて大きくなったスモークツリーを、暮れに植木屋さんが手入れをして、
花芽を全部剪定してしまった時などがそうです。
Q3 毛にならない、他の要因は? |
A. もともと毛の出ない株を購入してしまった。スモークツリーの始めの頃は、この問い合わせ
が非常に多かったのを記憶しております。
今は、栄養繁殖(挿し木・接木)で苗を増やしますが、当初の頃は技術的なこともあって、
実生の(種で増やした)苗がほとんどでありました。ですから、約半数は雄株だったと思われ
ます。
くどいようですが、お花屋さんで毛の出た株を購入いたしましょう。
Q4 スモークツリーを枯らす病害虫? |
A. 一般的には、病害虫が少ない植物と言われておりますが、病気は少ないとしても、害虫が
人間の目の届かないところでブルーベリーと同様に根を食い荒らしております。
再登場の「カナブンの幼虫です」。
針葉樹を除いたほとんどの樹木の地中の根の皮を食べつくしてしまいます。
気がついた時には、「結構大きな株も風で倒れたり」・「ポロッと抜けてしまったリ」します。
もともと、根が少ない樹木ですので、カナブンに食い荒らされたら、ひとたまりもありません
その他に枯らす様な害虫は「芯食い虫」でしょうか、根元から幹の中心部を食べ進みます。
枯れるまでには至りませんが、葉巻虫や「毛」を食べつくす虫などもおります。
病気については、「うどん粉病」が発生したら、添着剤の濃度を濃くして消毒します。
Q5 病害虫「カナブン」対策 |
A. ブルーベリーと違って人の口に入るものではありませんので、浸透性の薬を使うことが
できます。
どういうことかといいますと、カナブンの発生する前に、6月の第1週位にスモークツリーを
植えてある地表に薬「細かい粒・粒剤」を散布します。
薬が水分によって地中に入り、スモークツリーの根が吸収します。
薬を吸収した根を「カナブンの幼虫」が食べれば駆除できるということです。
接触型の薬ではありませんので、人間の病気と同様「予防しか防ぐ方法はありません。」
注意:スモークツリーの隣にブルーベリー等果実の株がある場合には、十分注意して下さい。
Q6 スモークツリーの挿し木について? |
A. 今から30年前は、挿し木の難しい木といわれていました。
今現在では、品種によっては、かなり着きやすいという結果が出ているようです。
全国の農業試験場でデータを発表しておりますので、ご確認下さい。
Q6 スモークツリーの毛が一番苦手なものは? |
A. スモークツリーの木自体は、かなりの寒さ・暑さに耐えられます。
スモークツリーの毛が一番苦手なものは、何かといいますと「冷房の利いた部屋に置くこと」
です。以前、ブティックを経営されている方が購入され、ショウウィンドウに飾ってあった商品
の手前のガラスの近くに置いたところ、日がたつにつれ赤い毛が落ちて困ると言われました。
天井吹き出し型のエアコンの冷気が、ガラスに沿って下に落ちスモークツリーにあたっていた
のです。
スモークツリーの生産を始めて数年後、市場の荷物を集めに来た運転手さんに「珍しいの
で欲しい」と言われ、一鉢差し上げました。その運転手さんは、大喜びで助手席の足元に置き
市場に荷物を届け帰宅してスモークツリーを見たところ、ほとんどの毛が落ちてしまっていた、
と次に来た時に話してくれました。車の冷房が直接当たっていたからだと考えられます。